早馬神社社報「早馬山(平成23年9月19日号)」より

   梶原忠利宮司さんの挨拶


 この度の東北地方太平洋沖地震、大津波で被災された方々に心からお見舞い申し上げますとともに、お亡くなりになった方々が心安らかなることをお祈り申し上げます。

 災害に遭った私たちはこの震災で多くのものを失い、今、本当に苦しい生活を余儀なくされています。

しかし、町の復興は確実に始まっています。時は流れ、必ず生活は改善していきます。明けない夜はありません。必ず陽は昇ります。

 皆様、決して落胆することなくたくましく生き、今の、この苦境を乗り越えてください。常に、周りの人の気持ちを考えながら協力を惜しまず、感謝の気持ちをもって行動し、生活していって下さい。

陽がまた昇り、我々の笑顔を明るく照らす日が、一日も早く訪れることを心よりお祈りいたします。

◎神から人へ 人から神へ

 未曾有(みぞう)の災難 国難なれど、災禍(さいか)のときこそ、失うなかれ。

弱者の優しさ、いたわりこそは、強き者のみ 可能なり。

今 試される 真(まこと)の強さ、真(まこと)の優しさ、真(まこと)の清さ。

人の苦しみ 悲しみは、常に神と共にあり。

落とせし命を、勇気に変えて 明日(あす)には新たな命を生きよ。

流せし涙を 希望に変えて、後(のち)の世までも 潤(うるお)せよ。

消えし御魂は 光に変わり、暗きを照らす 標(しるべ)とならむ。

人類全てが 受け止めよ。

厳しき神の問いなれど、答えは必ず 導き出されむ。

いかなる答えを神に返すか。問われしことは 深淵なり。

神の求める答えを探せよ。

絶望の底にも 光あり。

悲痛(ひつう)悲嘆(ひたん)の中にありても、雄々(おお)しく耐えて、立ち上がり、人の持ちうる霊性の、高き極(きわ)みを示すべし。

そこそに日本の使命あらむ。

日本の復興 復活は、世界に希望と勇気を与えむ。

神の望みに応える意味を、今こそ己に 問い掛けるべし。

神は必ず、手を差し伸べむ。求めて伸ばす 人の手に。

神は必ず、救い賜(たま)わむ。祈り捧げる 人の心を。