気仙沼の報告 その23

  平成25年11月4日

●平成25年11月4日 8時 気仙沼発。
 今日は大船渡市に向かいます。


●大船渡市 三陸町
 9時少し前に三陸町の高台にある仮設住宅へ。今回で3回目の訪問となります。三陸地区サポートセンター「さんそん」所長の千田富士夫氏にお世話になります。
 9時15分からのラジオ体操の後、千田所長のお計らいにより、仮設に隣接するサポートセンター応接室で、仮設の方たちのお茶飲み会に参加させて頂きます。男性3名、女性4名が参加していらっしゃいました。60代後半から80代までの方たちです。
 家やお店、民宿を流された方たちのお話を聞くのは胸が痛みます。
どの方も本当に純朴で、優しいお顔です。戦後の厳しい時代を、一生懸命、正直に、真面目に、生きてこられたことがひしひしと感じられます。
今、狭い仮設に住みながら、愚痴もこぼさず、持ち前の忍耐強さで、先の見えない復興までの道のりを越えていかれようとしていらっしゃるのです。


●大船渡市 三陸沿岸
 午後は2か所で慰霊をさせて頂きました。静かな海に、雲間からぼんやりと漏れてくる太陽が鈍く光ります。ウミネコが鳴いています。神様の光が、皆様に届き、導いてくださいますように。


●大船渡市 大船渡市津波伝承館
 14時半、銘菓「かもめの玉子」のさいとう製菓工場敷地内にある、津波伝承館を訪問しました。館長齋藤賢治さんが津波のときに撮影されたビデオを見せて頂き、当時の様子や避難の状況をお話ししてくださいました。津波が来たらともかく逃げること。そのことを何回も仰っていました。
 同じような被害が二度と起きてほしくないという社長の痛切な願いが胸の奥まで伝わってきます。
 多くの人に聞いて頂きたいお話でした。
 震災後2年半がたち、被災地以外ではすっかり震災のこともその後の被災地の現状も夢物語になりつつあります。
 こうして人間は同じ過ちを繰り返すのでしょうか。


一向に復興の進まない東北の被災地。
昨年10月から毎月訪れて1年と2か月。
何もできないまま、月日が過ぎてしまった感じです。


今回も2日間、いろいろな方との再会や新しい方との出会いがありました。
S.Tさん、M.Kさん、ありがとうございました。