気仙沼の報告 その22

  平成25年11月3日

●平成25年11月3日 8時39分 気仙沼着。
大船渡線からの景色は晩秋の景色です。今回特に目につくのは柿の実です。こうして見ていると、柿の木にもいろいろなものがあります。葉っぱが落ちて柿の実だけが鮮やかに輝いているものもあれば、柿の葉といっしょにたわわに実っているものもあります。
今回は、神奈川県からM.Kさんがご一緒です。M.Kさんは2回目の参加です。
浜でのボランティアを予定していたのですが、工場がお休みとのことで中止です。
素人が2~3人で行っても大して役には立たないし、素人でもできる簡単な作業を準備するのは、かえって手間がかかるだけなのかもしれません。
岩手県県職員のS.Tさんが急遽 2日間の計画を練り直してくださいました。
午前中は陸前高田市の様子を見てから、O.Fさんのところにお邪魔し、午後は階上公民館の元船乗りKさんのところに遊びに行きます。


●陸前高田市
 陸前高田市市内はだいぶ嵩上げも進んでいます。反面、嵩上げに使うための土を確保するために、近くの山が切り崩されています。この広い市内全体を嵩上げするには、相当の量の土が必要でしょう。山を切り崩すことで環境への影響はないのか気になります。
 市内では、キャピタルホテル1000というホテルが11月1日ようやく営業を再開したそうです。高台に建つキャピタルホテル1000は、復興の象徴として、地元の方たちに勇気と希望を与えているそうです。私たちもキャピタルホテル1000の建つ高台に上ってみました。ホテルでは地元の学校卒業生の還暦を祝う同窓会が催されているようでした。
高台からは市内の様子がよく見渡せます。一面広大な原っぱが広がっています。高台のすぐ下では、ゲートボールをやっている方たちや、家庭菜園を耕している方たちが見えました。
 復興というには程遠いけれど、でもゆっくりと、人々の生活が戻り始めている兆しが見て取れました。


市内の海岸で慰霊をさせて頂いた後、O.Fさんの仮設にお邪魔しました。今回で4回目です。O.Fさんは相変わらず精力的にボランティアたちを受け入れながら、愛情を以て若い人たちに接しておられます。震災直後からずっと関わっている大学生のボランティア・グループの中には、リーダーが卒業しても活動を継続しているグループもあるそうです。


●気仙沼市 階上公民館
 午後は元船乗りKさんのところに遊びに行きました。Kさんの船乗り時代のお話や、若いころのお話を聞いて、あっという間に時間が過ぎます。途中、Kさんのご近所の方が立ち寄られ、Kさんが栽培・収穫した食用菊を持って帰られました。
 地元の方たちも徐々に日常生活を取り戻しつつあるのが感じられました。


●気仙沼市 早馬神社
 日もだいぶ傾き始めたころ早馬神社さんへ。梶原壮市禰宜さんは体調がよくないとのことで、梶原忠利宮司さんとおしゃべり。禰宜さんは明後日5日から伊勢神宮にお神楽の御奉納に出発されるとのこと。日頃のお疲れが出てしまわれたのでしょうか。無事に御奉納されますように。 

●気仙沼市 仮設商店街
 夕飯は仮設商店街の復興屋台村へ。2軒のお店で食事したり、ビールを飲んだりしました。ちょうど、プロ野球では楽天が優勝を決めたところ。
 楽天の優勝もまた、東北の方たちに勇気と希望と感動を与えてくれたことでしょう。